Take it easy 第四章 ~研究・教育人生:序論~

憧れだった大学教員として歩み始めました。研究者・教育者として、己の在り方を日々模索しながら、向上心をもって過ごそうと思います。

伝授(主に実験・調査系)

ここ数年そうですが、夏になると出張やら学外での会議やらで大学にいることが減ってきます。

7月に入り、大学にいない日も多くなってきました。

いろいろな人(研究室メンバー、家族等)に支えてもらいながら、日々仕事ができている状況です。

 

ただ、今年の夏は、学生たちへ、いろいろとノウハウを伝授することも、意識していこうと思っています。

 

第一弾は、7月の宮崎、熊本、沖縄出張。

どのように出張道具をそろえるか。どのように荷物を送るか。困ったときにどのように対応するか。。。。

100%完璧なマネジメントであったかは不明ですが、それなりにうまくできたように思います。

私の一挙手一投足を見て、何かしら感じてくれたり、得るものがあれば嬉しいです。

 

 

第二弾は、本日の生コン打設。気が付けば、研究室で生コン打設をしたのは本当に久しぶりです。(4,5年ぶり?)

型枠を組み上げるときの注意点。生コンをどう呼ぶのか。現場ではどのような指示出しをするのか。。。

私の指導学生をリーダーに指名して、実践させてみました。

当然ですが、成功した部分、失敗した部分、いろいろありました。

各々の立場で、メンバーはいろいろと感じ取ってくれたことと思います。

 

 

夏休みには

第三弾として、コンクリートのコア抜き講習。

第四弾として、重ね梁の載荷実験(それに付随してゲージやセンサーの貼り方、取り付け方等の伝授)を予定しています。

 

 

偉そうに書いていますが、多くは、前任の林先生や(博士課程時代にお世話になった)デンカの須原さんに教わってきたことです。

 

 

こうやって書いてみると、冒頭と同じですが、いろいろな人のお世話になって自分が成り立っているのだなと改めて感じます。

 

 

f:id:satochan0701:20180731111345j:plain

 

解析系は、また機会を考えてみようと思います。

34回目の誕生日

昨日で、34歳になりました。

一年前のことなのに、随分と前のことのように感じます。

昨年の誕生日の頃も、いろいろと感じていたようです。

 

 

教員生活5年目の節目の年。

昨年よりも仕事のベースが安定してきたように思います。

 

 

複数の企業や自治体と私主導で共同研究が行えるようになりました。

学外の方との連携が増え、私があまり手を出してこなかった研究領域や研究手法に手を出し始めています。

成長していくために、あえてこのような研究テーマを設定しているという側面もあります。

 

 

前川先生との連携も、本年度に入り随分と増えました。

共著での論文の執筆も増えてきました。

先生の講義にも聴講させていただき、知識的なこと、講義スタイルなど

いろいろなことを勉強させてもらっています。

 

 

理工系留学生の支援活動組織(ISL)もずいぶんと軌道に乗ってきたように思います。

最近では、ほとんど私が口を出さなくても自主的に活動をしてくれるようになりました。

 

 

妻も専業になり、私を支えてくれています。

食生活(フルーツ中心の朝食)が変わり、運動(週末のダンスと、日平均1万歩のウォーキング)も定期的に行うようになり、昨年から5㎏の減量に成功しました。

 

 

ここ1年(半年)で、やりたいこととしては、

1.自分の底力を押し上げるような勉強に時間を費やしたい

(論文での科学的な知識の向上、プログラミングの勉強、語学力向上など)

2.ここ数年の成果をとりまとめたような論文を書きたい

(特に、英語ジャーナルや論文集など)

3.妻との時間を大切に過ごしたい

(旅行などプライベートを充実させる)

4.(後輩)学生たちへの指導を例年以上に充実させる

5.健康体をキープする

でしょうか。

 

四捨五入して最後の30歳代。悔いのないように過ごしたいと思います。

 

相互扶助の関係

昨日、私が顧問をしている理工系留学生支援組織(ISL)と大学のムスリムコミュニティー(YOKOMS)の共催で以下のようなイベントが開催されました。

f:id:satochan0701:20180608114641j:plain

本学にはムスリムの学生が非常に多く、特に理工系には多く在籍しています。

「自分たちのことをもっと日本人に理解してほしい」というムスリムの学生たちの声にISLの学生が賛同し、全面的に協力する体制を整え、このようなイベントが実現しました。

 

私も学生時代に体感したことですが、留学生サポート組織といいつつ、実は所属している日本人学生が相当のメリットを享受しています。

留学生サポートとはいうのはハッキリ言って建前で、自分とは違う(国籍や専門性)学生同士(でも必ず共通点はある)が交流し、議論し、行動できる場があるというのが非常に大事なのだと思っています。

 

活動を始めて、もうすぐ3年。

学生たちが、いろいろ試行錯誤しながら活動をすすめていく中、新たなステージで一つ成功体験を築けたということが、私としては何より嬉しいことでした。f:id:satochan0701:20180608114629j:plain

(私自身は、仕事で不参加。。。残念!)

心技体のバランス

食生活を変えたことは以前の記事で書きました。

4月に入り、妻が仕事を辞めたので、お昼はお弁当が多くなり、

外食が減り、随分と健康的な食生活習慣が構築できてきた気がします。

週末は私も料理をするようにしていますが、昨晩は豆腐でつくねをつくりました。

 

 

運動も大事です。新たな趣味を見つけたという話も以前この場で紹介しましたが、これも早いもので1年が経過しました。

最近のマイブームは、”万歩計”です。

妻は4年前から始めていますが、両親も私より先に始めています。

f:id:satochan0701:20180603184005j:plain

伊能忠敬をモチーフに、自分が歩いた距離に応じて日本地図が完成していくという万歩計です。

人間の達成感をうまく刺激する良い商品だと思います。

何年かかるか分かりませんが、日本地図完成を目指して歩こうと思います。

 

精神的な豊かさと言えるか分かりませんが、近くのフラワーセンターがリニューアルオープンしました。

年パスが発行されたので、2週間に一度くらいのペースで妻と通っています。

お昼やお菓子を持参し、広場にレジャーシートを広げてくつろぎます。

季節の花を観賞し、そのあと本を読んだり、仕事をしたり、昼寝をしたり・・・。

花にまったく興味がなく、花の咲く季節感もなかったのですが、

これだけ頻繁に通い、綺麗な花を見ると、花はもちろん、

植物の成長のスピードや、その周辺にいる動物(昆虫)などにも気がつくようになりました。

 

 

年齢を重ねてきたということも、これらの改善の理由の一つではありますが、

同じ時間でも、心と体にゆとりを持たせるひと工夫で、より豊かな人生が歩めるのかなと今は考えています。

指導学生との研究活動に関する共有事項

本年度の指導学生の担当も決まりました。

今年も4年生2人を担当することになりました。

 

今年は、研究方針を私と学生で共有するところからスタートしました。

ワクワクするような研究が、学生と一緒にできればなと思っています。

 

【研究に臨む上でのスタンス】

・卒業,修士研究は学生自身の研究であり,教員の研究ではない(アドバイザーである)。自発的に研究活動に取り組み,教員を最大限活用すること。

・成果も失敗も,大小関わらず,こまめに報告・連絡・相談を行うこと。

血税も使って研究活動していることを理解し,成果を世の中に成果を還元することも念頭に,真摯にかつ誠実に研究活動に取り組むこと。

・指導教員との研究打ち合わせ以外にも,知識や見分を広める機会に積極的に参加すること。(研究室ゼミ,勉強会,学外のイベント,他の学生との日常的な議論等)

 

【具体的な研究の進め方】

・週1回程度以上の頻度で研究打ち合わせを行う。(打ち合わせは月曜日午後を基本とするが,適宜話し合って決める)分からない時は放置せず,すぐに確認すること。

・「次の打ち合わせまでの目標」(毎回の打ち合わせ最後に確認)を学生と教員双方で確認する。(中長期的な目標は適宜確認する)

・ゼミは自身の研究を進めるために最大限有効に活用すること。そのために,事前によく教員と相談して臨むこと。

・研究ノートを1冊作成し,研究打ち合わせでの議論や実験などの記録を詳細に残すこと。

・打ち合わせはPCなども有効に活用すること(印刷資料は基本不要)。

 

【研究を上手に進めるコツ】

研究の目的を理解しているか、常に考え続ける意識を持つ。(研究発表や論文タイトルに直結します)

・研究の目的を理解した上で,どのような手段でアプローチするかを適切に説明できるか確認する。

・研究を進めるための手段を身に付けているか。身に付けるための努力を適切に行っているか。手段の元となる基礎知識を有しているか。

・研究を進める上で必要な文献収集,情報収集,勉強を適切に行っているか。得た知見を指導教員に報告しているか。

・指導教員と合意の上での研究とは別に,個人としての自由な研究活動はいとわない。

 

【その他】

・適度なストレスと,適切な息抜きが必要である。

今年度の研究方針

気づけばあっという間に5月となりました。

GWの真っただ中ですが、昨日、本日と学外から多くのゲストが来校されました。

あわただしい2日間となりましたが、滞りなく終わってホッとしました。

 

さて、今年度の学生の研究テーマが決まりつつあります。

今年は私のすべての研究テーマで

(1)解析的研究

(2)室内(要素)実験

(3)(学外の人たちと連携して)構造物で計測

を組み込んでいきたいと思っています。

 

(1)について

昨年度、前川先生の研究の進め方を見ていて、

解析をうまく(特に研究序盤に)活用されているに気づきました。

文献等の調査(勉強)と解析的検討をうまく絡め繰り返すことで、

室内実験のパラメータを決めたり、明らかにしたい現象(挙動)の感覚をつかんだりというように活用されていました。

当然ですが、解析の中身(理論的背景)をしっかりと理解していることが前提となります。

結果、終盤に出てくる解析結果は非常に迫力のあるものになりました。

これは私の中で一つ新たなチャレンジです。

 

(2)について

ここ数年の経験で、それなりに自信をもって進められているところです。

もっと精緻な実験をしていかなければいけないなと今年は思っています。

 

(3)について

私がやりたい実構造物を絡めた研究。

実物(現実)ではどうなんだということを調べ、

(1)や(2)を考察したり、逆に(1)(2)を活用したいと思っています。

実構造物を絡めるとやはり結果に迫力が出るかと思います。

 

上記3つを仮に1年間(学部4年生向け)にやるというのは、

学生にとって相当大変だと想像します。

(私が4年生の時は(2)だけで精一杯でした)

ただ、学生を作業員のように使っては絶対ダメ。

学生が早く研究テーマを自分のものとし、能動的に取り組んでもらえるよう、

苦労と成功体験をうまく積み重ねさせ、研究を通して、彼らの成長を促せればと思います。

 

上記3つは、今の土木的研究の主流だと認識しています。

教員5年目の節目に、「どれもある程度はできる」という感覚(自信)を得たいと思います。

新年度の教育方針の表明

4年生6名の配属が決まり、今年度がスタートしました。

教職員・学生合わせて32名という、私の知りうる限り過去最多人数です。

内ドクター6名、留学生10名というのも過去例を見ない規模だと思います。

前川先生も今年度から横浜国大に完全移籍となりました。

 

これだけ陣容が強力化しているわけですから、「私がやるべきこと」「学生(ドクターの学生等)に任せた方がよいこと」を区別し、

組織が中長期的に成長するよう意識して行動したいと思います。

(歓迎会でも話をしましたが、「一つ上の立場での行動」するってことですね)

 

話は変わって、大学入学から14年目にして、キャンパス内の森に初めて入りました。

 

横浜とは思えない自然の生き生きとした光景に、思わずシャッターを切ってしましました。

(実は、これが本来の横浜の自然な姿なのだそうです)

 

 

f:id:satochan0701:20180405145903j:plain

 (学部1年生のキャンパスツアーにて撮影)

 

年々、学生と私の年齢が離れるにつれて、研究の議論が一方的になる機会が増えてきていることが、少し気になっていました。

 

工学部キャンパスのシンボルである「名教自然」の碑で謳われていることとも通じるところがありますが、

学生のポテンシャルを引き出し、人生の強い幹を築くきっかけとなるような、自覚、自由啓発の精神を持った人を育てる教育を、今一度行っていきたいと思いました。

 

 

<以下、備忘録>

教員として5年目に入り、また少しずつ自分自身の成長が感じられる場面が出てきました。 

 

・科研採択

念願だった、科研によーやく通りました。

時間がかかってしまいましたが、自分が立ち上げた研究テーマが、ある一定の評価を受けたという証かと思います。

研究が下手な人間ですので、ゆっくりでも着実に、成長し前進していけるよう、粘り強く続けたいと思います。

 

・地元自治体の指針作りのアドバイザー

これも念願だった、私が主担当で自治体との連携が始まります。

しかも、普段からお世話になっている大学のお膝元の自治体です。

あるコンクリート構造物群の補修補強の指針作りのお手伝いです。