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Take it easy 第四章 ~研究・教育人生:序論~

憧れだった大学教員として歩み始めました。研究者・教育者として、己の在り方を日々模索しながら、向上心をもって過ごそうと思います。

未来教育シンポジウム(鎌倉スタイル)

ひょんなことから鎌倉の建長寺で開かれた「未来教育シンポジウム」に参加してきた.

その場では,日本の伝統的な「教育」,「寺子屋教育」が紹介された.

いい意味でタイトルのイメージを裏切ってくれた.鎌倉ならではの教育スタイルに感銘を受けた.

 

前半は,前駐米大使の藤崎氏の「欧米教育における家庭教育と公教育」というタイトルで講演があった.

駐米大使は日本の外交官の最上位.話は上手だったが,あまり印象には残っていない.

今日の日本の教育の原点,問題の根源がここにあるように私には感じられた.

 

面白かったのが後半のパネルディスカッション.

法政大学の小泉先生(専門:日本教育史)の話.NPO法人鎌倉てらこや理事長の上江州さんの話.

 

小泉先生は「教育」と言う言葉の意味,語源(孟子),江戸時の代教育(育児書の紹介)など日本の教育文化の特色を非常にわかりやすく解説してくれた.

明治以降の欧米型の教育で忘れ去られていた,歴史から生み出されてきた「日本人独特の教育」というものを気づかせてくれる非常に有意義な講演だった.

 

そうした教育をまさに「お寺(建長寺)」で実践しているのがNPOの鎌倉てらこやだった.

上江州さんはそこの卒業生だった.一言で言えば寺子屋教育は現代に欠けた「地域教育」を補ってくれる場所と私は認識した.複眼教育とその場では表現されていたが,多くの人の中で,様々な人の立場や考えを理解した,誠実で子供らしい子供を育てる.

そうすることで,子供は自然と自ら考え成長する.

 

情報があふれ,いろいろな事柄が細分化され,物事の本質が見えにくい現代だからこそ,こうしたタフな人間力を養うことのできる寺子屋教育は貴重だなと思った.

また本当のお寺という場で実践することも大きな意味があると感じた.

何々宗派とかいうことではなく,長い年月で築かれてきた人のあるべき姿,思想がお寺には残されており,

世俗ともいい具合で切り離されているからこそ,人としての基礎を築く上でお寺は最高の教育現場なんだろうなと思った.

 

シンポジウムの中で紹介された「日本人のしつけと教育(東洋著)」が面白そうだったので早速注文した.

シンポジウムでも言っていたが,教育に正解はない.一教師として,しっかりと自分なりの教育理念をもって学生と相対したい.