オリジナリティのある研究
「originality(オリジナリティ)」のある研究とは何か。
オリジナリティは日本語だと独創性などと訳されることが多いように思います。
漢字のイメージは、「誰もやっていない何か新しいことを創り出すこと」というような感じでしょうか。
非常に崇高で、創造的な行為で、凡人(私)にはハードルの高い行為に思えます。
科研費の申請書などでも記載を求められる項目です。
しかし、前川先生曰く、オリジナリティとは
「数ある選択肢の中で、その人が何を選択するか」だという意見でした。
「選択肢が数あることにも気づけない人も多い」ということもおっしゃっていました。
妻にこの話をしたら、オリジナリティはorigin-alityで語源は発端、根源ということを教えてもらいました。
つまり、オリジナリティのある研究とは、「既存の物事の根源的なことを選び、探求する行為」と言えます。
前川先生いわく、歴史的に見て、ゼロから何かを生み出して研究をした人はごくわずかで、多くの研究者は、過去の功績を起点に、何かに気づき、研究がスタートするということでした。
言われてみればその通りです。
前川先生も、「私もそうだ」とおっしゃいました。
恐れ多いと同時に、少し気が楽になります(笑)
じゃあ、どうすればオリジナリティのある良い研究ができるのか。
前川先生の言動を半年ほど間近で見させてもらい、
「確かな経験+幅広い信頼できる知識(情報)+物事を多角的に俯瞰的に見れる視野の広さ」
がオリジナリティのある良い研究をするコツだという結論に至っています。
どちらもが私の知る人の中でNo.1です。
昨日、指導学生の実験結果を見ていて、非常に面白い結果が出てきました。
この実験は前川先生の発言がヒントになっています。
研究を私が始めた当初は、こんな実験をすることはまったく考えていませんでした。
地道に続けてきた基盤の上に、上質な情報がふってきた結果だと思います。
前川先生の引き出しの量は本当にすさまじく、昨日も2人でのべ3時間くらい研究の話、雑談等をしていました。(面白ずぎて、学生との打ち合わせに大遅刻するほどに。。。)
恵まれた環境で仕事をさせてもらっていることに、本当に感謝です。
前川先生からできるだけ多くのことを学び、吸収していきたいと思います。