Take it easy 第四章 ~研究・教育人生:序論~

憧れだった大学教員として歩み始めました。研究者・教育者として、己の在り方を日々模索しながら、向上心をもって過ごそうと思います。

オリジナリティのある研究

「originality(オリジナリティ)」のある研究とは何か。

オリジナリティは日本語だと独創性などと訳されることが多いように思います。

漢字のイメージは、「誰もやっていない何か新しいことを創り出すこと」というような感じでしょうか。

非常に崇高で、創造的な行為で、凡人(私)にはハードルの高い行為に思えます。

科研費の申請書などでも記載を求められる項目です。

 

しかし、前川先生曰く、オリジナリティとは

「数ある選択肢の中で、その人が何を選択するか」だという意見でした。

「選択肢が数あることにも気づけない人も多い」ということもおっしゃっていました。

妻にこの話をしたら、オリジナリティはorigin-alityで語源は発端、根源ということを教えてもらいました。

つまり、オリジナリティのある研究とは、「既存の物事の根源的なことを選び、探求する行為」と言えます。

 

前川先生いわく、歴史的に見て、ゼロから何かを生み出して研究をした人はごくわずかで、多くの研究者は、過去の功績を起点に、何かに気づき、研究がスタートするということでした。

言われてみればその通りです。

前川先生も、「私もそうだ」とおっしゃいました。

恐れ多いと同時に、少し気が楽になります(笑)

 

じゃあ、どうすればオリジナリティのある良い研究ができるのか。

前川先生の言動を半年ほど間近で見させてもらい、

「確かな経験+幅広い信頼できる知識(情報)+物事を多角的に俯瞰的に見れる視野の広さ」

がオリジナリティのある良い研究をするコツだという結論に至っています。

どちらもが私の知る人の中でNo.1です。

 

昨日、指導学生の実験結果を見ていて、非常に面白い結果が出てきました。

この実験は前川先生の発言がヒントになっています。

研究を私が始めた当初は、こんな実験をすることはまったく考えていませんでした。

地道に続けてきた基盤の上に、上質な情報がふってきた結果だと思います。

 

前川先生の引き出しの量は本当にすさまじく、昨日も2人でのべ3時間くらい研究の話、雑談等をしていました。(面白ずぎて、学生との打ち合わせに大遅刻するほどに。。。)

 

恵まれた環境で仕事をさせてもらっていることに、本当に感謝です。

前川先生からできるだけ多くのことを学び、吸収していきたいと思います。

充実した週末

今週末は非常に充実した時間を過ごせました。単なる、日記です。

 

10月7日:教室将来検討会議

午後13時~17時頃まで。土木教室の将来について議論する場が設けられました。

休日にもかかわらず、10名程度の先生方が大学に集まりました。

 

毎週1回、土木教室の運営を話し合う会議があるのですが、我々助教は議論に参加しません。

(研究の時間を阻害しないようにという配慮です)

 

日々真剣に学生たちと向き合ってはいますが、

普段の仕事に追われていたり、そもそも自分に能力(余裕)がなかったりで、

「将来この教室をこうしていきたい」と考えたことは正直ありませんでした。

 

大学という場において、学生を育てる場について考え、方向性を示せていないというのは、私は非常に恐ろしいこと思います。

 

素直にこのような場に関われることに感謝しました。

そのうえで、今の私の考えや意見を述べさせていただきました。

夜の懇親会も、すごく、すごく楽しい時間でした。

 

10月8日:自由が丘デート

 

結婚3年のお祝いを買いに自由が丘に行きました。

街では、たまたまお祭りもやっていて、すごく活気がありました。

自由が丘、おしゃれですねぇ。お気に入りの革製品にも出会えて満足!

そのまま、カフェで仕事をしました。いい気分転換になりました。

 

10月9日:江の島

 

私も妻も仕事がたまっていたので、今日も家でお仕事。

とはいえ、ずっと家だと飽きてきます。

そろそろ横浜マラソンも近づいてきたので、我が家から江の島まで走り、

近くのカフェで仕事をすることにしました。片道6.5kmくらいのようです。

私が走り、妻が自転車で並走するというスタイルで向かいました。

 

f:id:satochan0701:20171011093127p:plain

江の島あたりだと、運動着でカフェに入っている人も多いので

あまり気にせず仕事ができました。運動はやはりいいです。

 

この日は天気もよかったので、ウッドデッキのあるレストランで夕食を食べて、

また走って帰宅しました。

バーチャルとリアリティー

昨日は、「研究しない拠点」という名の懇親の場に参加してきました。

主目的は工学系の研究室同士が分野横断的に懇親会するということです。

なかなか思い切ったネーミングです(笑)実際は、学内でのBBQでした。

 

 

参加者は、本学でも顕著な業績(燃料電池、育毛、自己治癒材料・・・)を挙げられている先生方とその学生さんたちでした。

嬉しいことに、私のような若手教員にも声をかけてくださいました。

うちの研究室の学生にも声をかけ、人数は少なかったですが参加してくれました。

 

 

最初は、どんな会になるのかなぁと不安に思っていましたが、やっぱり行ってみると面白いですね。

分野は違っても、どこかしら(知識、もしくは意識)に共通点がある人ですから、

集まるだけで、いろいろなアイデアが出てきて盛り上がります。

学生同士も、想像以上に盛り上がっていて楽しそうでした。

要は、各々が満足していたように思います。

 

 

世の中、活躍されている人ほど懇親の場を大切にしています。

私も、少しずつ理解できるようになってきましたが、

「人が集まらないと生まれないものがある」ということがその理由かと思います。

それは、正直その場にいかないとわかりません。

そして、それに出会うためには、日々自分の場所でやるべきことをしっかりやることが前提にあるかと思います。

 

 

最近、PCや携帯などのバーチャル世界とのかかわりが多くなっています。

彼らは私が入力したことを、いつでも文句も言わず、正直に返してくれます。

でも、そこから自分の思ってもみなかったアイデアは出してくれません。

人によって受ける印象は違うかと思いますが、

誰にも邪魔されず快適だともいえるし、非常に単調でつまらない行為ともいえます。

 

 

バーチャルの世界を通して、人と交流もできます。

ただ、そこには人との交流で大切な、臨場感と雰囲気(相手の顔色)という概念が欠落しています。

何かが生み出されるとき、どちらも非常に大事な要素です。

 

 

正直、学生の時は懇親の場(見知らぬ人がいる場)というのが苦手でした。

お酒が弱いので、飲み会が苦行でしかありませんでした。

(言い方が適切か分かりませんが、青汁我慢のみ大会でした)

でも、とりあえず行ってみることが大切だと、直感的に思っていました。

 

 

人それぞれ目指すところが違うので、決して強制はできないことですが、

実り多い時間を過ごしたいと思うのであれば、間違いなく懇親の場というのは軽視できないなと改めて思う時間でした。

(新学期スタート)インターナショナルな職場環境

9月は出張ばかりで大学に来ませんでした。家族や学生には迷惑をかけました。

おかげさまで、いろいろ貴重な経験をさせてもらえました。

10月に入りましたので、研究室の活動、特に研究に精力を注ぎたいと思います。

 

 

気がつけば、また留学生が増えました。

中国、ベトナム、ナイジェリア、バングラディッシュ、インドネシアパキスタン

6か国9名が所属しています。

今学期は、これからまだ数名の留学生が増える予定です。

本日のランチは日本人の方が少なく、どこか外国にでも来ているかのような感覚でした。

(会話はそうすると当然英語になります)

 

 

日本人学生にとって、すごく良いことだと思います。

ほぼ全員の日本人学生が留学生のチューターを経験することになります。

苦労もあるかと思いますが、間違いなく彼らにとってプラスの経験です。

 

 

ある留学生が「ここ数年で日本人が学生の英語力が向上した」と言っていました。

英語力が向上したのか、英語に物おじしない度胸がついたのか分かりませんが、

これもプラスの効果。

 

 

優秀な留学生たちと、インターナショナルな環境で研究に教育に携われることは大変ありがたいことです。

 

 

私もこの環境を活かして、成長し続けたいと思います。

W論文集への投稿完了

昨年度の研究成果を一つはコンクリート工学会に、もう一つを土木学会にそれぞれ提出することができました。

どちらも論文集のため査読があるのでどうなるか分かりませんが、

形にできるまでに至ったという経験ができたことは良かったと思っています。

 

中でも、一編は学生と私と某企業の研究者という形での論文になります。これも一つの成功体験になりそうです。

 

結果によっては、学生の発表もある予定です。

今の私ができる最大限の支援をしていきたいと思います。

時間の使い方の変化

9月もそろそろ折り返し地点です。9月は出張が続いています。

北海道、東北(岩手、福島)、福岡、そして今日から新潟、富山です。

さすがに疲れが溜まってきました。

体調を崩さないように気を付けながら、過ごしていきたいと思います。

 

昨日までの3日間は福岡で学会でした。

学会の過ごし方が、学生の時と少し変わってきたなと感じています。

 

学生の頃は、自分の発表で精一杯でした。

今回は発表をして、学会のお仕事(座長)をして、会場で共同研究先の人と議論をして、委員会の仕事をして・・・と盛りだくさんな内容でした。

 

研究討論会やセッションでの発表も、学生の時よりも面白く感じられます。

研究に生かせそうなネタはないか、主体的に聞いているからだと思います。

特に昨日の複合構造委員会の研究討論会は面白かった。

今後、研究できたらよいなあと思う情報が飛び交う、有意義な時間でした。

 

学会会場が駅から遠いというのが今回の難点でした。

(例えば、初日は会場から最寄り駅に向かうのに、1時間程度バスを待ちました。)

ただ、移動時間でたまたま一緒になった人(S先生)と議論ができたので、

見方を変えれば良かったなと思いました。

学生の時よりも知り合いが増え、議論できるネタができたおかげかと思います。

 

出張が続くということは、大学を空けるということになります。

手持ちのPCでできる仕事や研究は進めつつ、

学生さんになるべく迷惑をかけないよう、彼らとの時間を工夫をしてつくり、

現在進行形の研究議論の時間は確保していきたいと思います。

(本日も出張先で学生さんと議論の予定)

コンクリート舗装の打込み現場

昨日、コンクリート舗装の打込みの現場に行ってきました。

これまで見てきたコンクリートと異なることがいろいろあり非常に勉強になりました。

 

まず驚いたのが、その規模。

およそ1kmのコンクリート板を目地なしで打込む光景は、なかなか壮観でした。

スランプ試験も、エッジスランプという初めて聞く手法でした。

 

いろいろと解析的に検討してみたいこともあったので、学生の研究テーマにする前に、個人的に進めてみようと思います。

 

1年前くらいから、研究のネタを仕込むという経験も初めて。

どのような方向性に向かっていくか。楽しみです。