師走
今年の12月は例年に増して、追われている感じがあり、いろいろなことがビハインドスケジュールで回っている感じです。
今年度は積極的に留学生とも研究を進めており、定常的に打ち合わせを希望してくれています。
加えて、卒論・修論生の研究が重要な局面を迎えており、直接の指導の有無問わず、いろいろ学生の相談にのることが増えてきました。
学外のお付き合いも12月は多いシーズン。当然夜のお付き合いも多くなります。
また、今年度はイベントも多く、業務過多になっている要因の一つかもしれません。
昨日メール件数は50件を超えており、見落としなく適切に対処するのは私の性格上
、至難の業です。
家庭も当然大切です。共働きですから、家事もできる範囲でこなす必要もあります。
昨日はさすがに疲れて、早々に寝落ちしました。。。
(私以上の業務量を抱え)こういう生活を先生方は毎年こなされているわけで、
すごいなぁと思います。
すべてはバランス。自分のキャパの範囲で取捨選択をする必要があるなと実感を伴って感じるようになってきました。
(こうやってブログを書いている余裕はあるので、心は折れていないので大丈夫です)
今日から2日間は、北陸(石川、福井)に出張です。
仕事の合間に、少しだけ、昔の恩師に合う予定もしています。
私の人生に大きな影響を与えてくれた恩師の一人です。楽しみです。
今年もあと2週間。完走できるよう、健康に気を付けて頑張ります。
先に生まれただけの僕
最近、土曜日に放映中の「先に生まれただけの僕(櫻井翔主演)」という教師もののドラマを見るのが夫婦の1週間の楽しみの一つになっています。
久しぶりにちゃんとドラマを見ています。
内容はさておき、このタイトルは好きです。
突如として話は大きく変わりますが(笑)、
昨日、作家の高崎哲郎先生と都内のカフェで1時間ほど、お話しさせていただきました。
土木史の講義(担当:細田先生)をきっかけとして、私も何度かお話しするようになり、このような機会に恵まれました。
私が横浜出身の教員であるということで、横浜にゆかりのある土木技術者、安芸皎一について伝えたいと、高崎先生からおっしゃっていただき、昨日に至りました。
本人の人物像や周囲の人たちについて、取材時のエピソードも交えてお話しいただきました。
廣井勇、青山士、宮本武之輔らは知っていましたが、安芸皎一についてはほとんど知識がありませんでした。
高崎先生から、ご自身の著書である「月光は大河に映えて」をいただき、昨日から読み始めました。
お三方に負けず劣らず、技術者として、人間として、非常に尊敬できる人物でした。
横浜にゆかりがあるということで、少し親近感が沸きます。
一部の人を除き、多くの人は偉人について何かを見聞きすると「彼は偉人だから」と、「尊敬できる、こんな人間になりたい」と書いていたり言っていたりしても、
どこか心の隅で、彼らを直視していないように思います。
歴史が好きになれないという理由の一つにもなっているように思います。
しかし、大学教員(土木技術者、教育者)という仕事を生業としていると、
「果たして私はこれでよいのか」と、自問するときがあります。
土木技術者、教育者は人に与える影響が計り知れないということを、時折感じるからです。
理由はいくつか考えられますが、このように感じる機会が多くなっているように思います。
どうしたらよいか。。。(昨日の風呂の中)
よくよく考えてみると、
彼らは決して、土木技術者、教育者として大成しようと思って生きていたわけではないと思います。
(たぶん、そういう心持ちの人は土木の分野で大成しない)
後世の人間が彼らの生き様や功績に感銘を受けたからこそ、人生の一部分が切り取られ、偉人のように紹介されているのだと思います。
彼らは偉人として紹介されることは望んでいないのだと思います。
勝手に我々がバイアスをかけて見ているだけなのだと思います。
私の周りにも、尊敬できる人はたくさんいます。家族、恩師、友人等です。
いろいろな方面(仕事、趣味、人間性など)で、こうなりたいと思う人も何人かいます。
しかし、彼らを偉人と思ったことはありません。
でも、もしかしたら、(極端かもしれませんが)100年後には彼らが偉人になっているかもしれません。
土木技術者として、教育者として、どうあるべきなのか(自分はどうありたいのか)ということを素直に先輩たちから学び受け入れる。
そこには、多くの人の場合、自分と彼らとの間に接点や親近感(=先に生まれただけ)を持つことが一つ重要ではないかという気がしました。
あとは、目の前の課題に対して、自分が信じる姿勢で取り組むことで十分なのではないだろうかと今は思っています。
近況(研究)
最近の研究の状況について、備忘録として残しておこうと思います。
(私のため、そして後輩たちのために)
前記事で書いた実験結果がゼミで思いのほか盛り上がりました。
学生が自主的に実験してくれたおかげです。
特に前川先生の食いつきが予想以上にすごくて驚きました。
(正直、前川先生に褒めていただけるとは一生ないと思っていた)
あとで分かってきたのですが、前川先生のご興味がたまたま同じようなところにあり、
実験結果の先にあるものが前川先生には見えていたというのが、どうやら理由のようです。
前川先生の研究チームに組み入れていただけそうなので、楽しみです。
また、先日細田先生との会話の中で、
「過去に読んだはずの論文に我々が最近いろいろとわかってきたと
思っていたことが書かれていた」という話がありました。
どちらも、
「一つの情報や結果をどう広げられるか、可能性を見出せるかは
その人の経験や力量で大きく異なる」という例かと思います。
いきなり自分の力が向上するわけがないので、
良質な情報に触れるよう努める(その場に行く、情報をキャッチできるような下地を作っておく)ことが大事なのだと改めて感じた瞬間でした。
また、良質なものは何度体験してもよいのだとも思います。
いくつか私の中での研究的なチャレンジの話も。
前川先生が来て、「解析を中心に自分で研究が進められるという選択肢ができた」というのは、一つ大きなことです。
なかなか自分で実験をする時間を確保できない中で、一つの活路が見えた感じでした。
他の仕事をこなしながらですので、進捗には不満もありますが、うまくバランスをとって研究を前進させたいと思います。
某自治体と私単独で会話を始めました。
非常にお世話になっている自治体なので、
何か私にできることを還元したいという純粋な気持ちと、自分自身の将来のためへの種まきという意味もあります。
最近の手口ですが、少し強引かなと思いつつも、
議論の場をセットしてもらい、現場視察もセッティングしてもらいました。
特に現場視察はよかった。
私程度でもアドバイスできることはあったし、
紙面上からでは分からない研究の着眼点らしきものが出てきました。
これまた無理を言って、コンクリート片をもらいましたので、
私の仮説が正しいのか、分析を依頼してみたいと思っています。
(夏に訪問した)精華大学の安先生に習い、まずは自分が動いて結果を出してみたいと思います。
いろいろと難しい背景があるので、大人な話をする勉強も、ここではしたいと思っています。
留学生(M2、9月修了)との研究は、まだ走り始めといった感覚です。
彼は研究者(ドクター)を志しているようです。
そういう学生は研究を進めてくれる馬力があるので、
私がうまく導けるよう、彼と議論を重ねたいと思います。
これも、私の新たなチャレンジです。
学生(4年生2名)との研究は、議論を重ねながら方向性を修正しつつ、着実に前進しているといった感覚です。
昨年度の成果があってこその今年の研究という、一つの研究を深める良さと難しさを、いろいろな角度で感じています。
彼ら(学生)には、ここらでギアを入れ替えてもらい、本気で自分の研究だと思って打込んでもらわないと、絶対いい研究成果は出てきません。
一つ、大事な局面を迎えているように感じています。
オリジナリティのある研究
「originality(オリジナリティ)」のある研究とは何か。
オリジナリティは日本語だと独創性などと訳されることが多いように思います。
漢字のイメージは、「誰もやっていない何か新しいことを創り出すこと」というような感じでしょうか。
非常に崇高で、創造的な行為で、凡人(私)にはハードルの高い行為に思えます。
科研費の申請書などでも記載を求められる項目です。
しかし、前川先生曰く、オリジナリティとは
「数ある選択肢の中で、その人が何を選択するか」だという意見でした。
「選択肢が数あることにも気づけない人も多い」ということもおっしゃっていました。
妻にこの話をしたら、オリジナリティはorigin-alityで語源は発端、根源ということを教えてもらいました。
つまり、オリジナリティのある研究とは、「既存の物事の根源的なことを選び、探求する行為」と言えます。
前川先生いわく、歴史的に見て、ゼロから何かを生み出して研究をした人はごくわずかで、多くの研究者は、過去の功績を起点に、何かに気づき、研究がスタートするということでした。
言われてみればその通りです。
前川先生も、「私もそうだ」とおっしゃいました。
恐れ多いと同時に、少し気が楽になります(笑)
じゃあ、どうすればオリジナリティのある良い研究ができるのか。
前川先生の言動を半年ほど間近で見させてもらい、
「確かな経験+幅広い信頼できる知識(情報)+物事を多角的に俯瞰的に見れる視野の広さ」
がオリジナリティのある良い研究をするコツだという結論に至っています。
どちらもが私の知る人の中でNo.1です。
昨日、指導学生の実験結果を見ていて、非常に面白い結果が出てきました。
この実験は前川先生の発言がヒントになっています。
研究を私が始めた当初は、こんな実験をすることはまったく考えていませんでした。
地道に続けてきた基盤の上に、上質な情報がふってきた結果だと思います。
前川先生の引き出しの量は本当にすさまじく、昨日も2人でのべ3時間くらい研究の話、雑談等をしていました。(面白ずぎて、学生との打ち合わせに大遅刻するほどに。。。)
恵まれた環境で仕事をさせてもらっていることに、本当に感謝です。
前川先生からできるだけ多くのことを学び、吸収していきたいと思います。
充実した週末
今週末は非常に充実した時間を過ごせました。単なる、日記です。
10月7日:教室将来検討会議
午後13時~17時頃まで。土木教室の将来について議論する場が設けられました。
休日にもかかわらず、10名程度の先生方が大学に集まりました。
毎週1回、土木教室の運営を話し合う会議があるのですが、我々助教は議論に参加しません。
(研究の時間を阻害しないようにという配慮です)
日々真剣に学生たちと向き合ってはいますが、
普段の仕事に追われていたり、そもそも自分に能力(余裕)がなかったりで、
「将来この教室をこうしていきたい」と考えたことは正直ありませんでした。
大学という場において、学生を育てる場について考え、方向性を示せていないというのは、私は非常に恐ろしいこと思います。
素直にこのような場に関われることに感謝しました。
そのうえで、今の私の考えや意見を述べさせていただきました。
夜の懇親会も、すごく、すごく楽しい時間でした。
10月8日:自由が丘デート
結婚3年のお祝いを買いに自由が丘に行きました。
街では、たまたまお祭りもやっていて、すごく活気がありました。
自由が丘、おしゃれですねぇ。お気に入りの革製品にも出会えて満足!
そのまま、カフェで仕事をしました。いい気分転換になりました。
10月9日:江の島
私も妻も仕事がたまっていたので、今日も家でお仕事。
とはいえ、ずっと家だと飽きてきます。
そろそろ横浜マラソンも近づいてきたので、我が家から江の島まで走り、
近くのカフェで仕事をすることにしました。片道6.5kmくらいのようです。
私が走り、妻が自転車で並走するというスタイルで向かいました。
江の島あたりだと、運動着でカフェに入っている人も多いので
あまり気にせず仕事ができました。運動はやはりいいです。
この日は天気もよかったので、ウッドデッキのあるレストランで夕食を食べて、
また走って帰宅しました。
バーチャルとリアリティー
昨日は、「研究しない拠点」という名の懇親の場に参加してきました。
主目的は工学系の研究室同士が分野横断的に懇親会するということです。
なかなか思い切ったネーミングです(笑)実際は、学内でのBBQでした。
参加者は、本学でも顕著な業績(燃料電池、育毛、自己治癒材料・・・)を挙げられている先生方とその学生さんたちでした。
嬉しいことに、私のような若手教員にも声をかけてくださいました。
うちの研究室の学生にも声をかけ、人数は少なかったですが参加してくれました。
最初は、どんな会になるのかなぁと不安に思っていましたが、やっぱり行ってみると面白いですね。
分野は違っても、どこかしら(知識、もしくは意識)に共通点がある人ですから、
集まるだけで、いろいろなアイデアが出てきて盛り上がります。
学生同士も、想像以上に盛り上がっていて楽しそうでした。
要は、各々が満足していたように思います。
世の中、活躍されている人ほど懇親の場を大切にしています。
私も、少しずつ理解できるようになってきましたが、
「人が集まらないと生まれないものがある」ということがその理由かと思います。
それは、正直その場にいかないとわかりません。
そして、それに出会うためには、日々自分の場所でやるべきことをしっかりやることが前提にあるかと思います。
最近、PCや携帯などのバーチャル世界とのかかわりが多くなっています。
彼らは私が入力したことを、いつでも文句も言わず、正直に返してくれます。
でも、そこから自分の思ってもみなかったアイデアは出してくれません。
人によって受ける印象は違うかと思いますが、
誰にも邪魔されず快適だともいえるし、非常に単調でつまらない行為ともいえます。
バーチャルの世界を通して、人と交流もできます。
ただ、そこには人との交流で大切な、臨場感と雰囲気(相手の顔色)という概念が欠落しています。
何かが生み出されるとき、どちらも非常に大事な要素です。
正直、学生の時は懇親の場(見知らぬ人がいる場)というのが苦手でした。
お酒が弱いので、飲み会が苦行でしかありませんでした。
(言い方が適切か分かりませんが、青汁我慢のみ大会でした)
でも、とりあえず行ってみることが大切だと、直感的に思っていました。
人それぞれ目指すところが違うので、決して強制はできないことですが、
実り多い時間を過ごしたいと思うのであれば、間違いなく懇親の場というのは軽視できないなと改めて思う時間でした。
(新学期スタート)インターナショナルな職場環境
9月は出張ばかりで大学に来ませんでした。家族や学生には迷惑をかけました。
おかげさまで、いろいろ貴重な経験をさせてもらえました。
10月に入りましたので、研究室の活動、特に研究に精力を注ぎたいと思います。
気がつけば、また留学生が増えました。
中国、ベトナム、ナイジェリア、バングラディッシュ、インドネシア、パキスタン
6か国9名が所属しています。
今学期は、これからまだ数名の留学生が増える予定です。
本日のランチは日本人の方が少なく、どこか外国にでも来ているかのような感覚でした。
(会話はそうすると当然英語になります)
日本人学生にとって、すごく良いことだと思います。
ほぼ全員の日本人学生が留学生のチューターを経験することになります。
苦労もあるかと思いますが、間違いなく彼らにとってプラスの経験です。
ある留学生が「ここ数年で日本人が学生の英語力が向上した」と言っていました。
英語力が向上したのか、英語に物おじしない度胸がついたのか分かりませんが、
これもプラスの効果。
優秀な留学生たちと、インターナショナルな環境で研究に教育に携われることは大変ありがたいことです。
私もこの環境を活かして、成長し続けたいと思います。